About Kurashiki

開催地倉敷市について

2016年に続く開催
倉敷がG7サミット関係閣僚会合の開催地となるのは、2016年のG7倉敷教育大臣会合に続いて2回目となります。教育大臣会合では、江戸時代からの文化・産業遺産が集積する国の重要伝統的建造物群保存地区(倉敷美観地区)全域を活用し、高い評価をいただきました。その開催経験を生かしつつホスピタリティにさらなる磨きをかけて、まち全体でG7倉敷労働雇用大臣会合の成功に貢献したいと考えています。

倉敷は、労働と雇用が一体となって全国トップクラスのものづくりのまちへと発展した歴史があります。保健・労働分野で現代のSDGsにつながる社会課題に早くから取り組み、倉敷美観地区の基礎を築いた大原家は、1889年に倉敷紡績所を創業開始しました。そこから日本屈指の大企業へと伸展する過程で、地域に先進的な文化・社会・保健福祉事業を展開し、全国に先駆けて労働衛生環境改善にも取り組んできました。

そうした歴史を色濃く残すのが主会場となる倉敷アイビースクエアです。かつての紡績工場跡を複合文化施設に再生した近代産業遺産は、まさに労働雇用大臣会合の開催地に相応しいと言えるでしょう。
産業の発展と観光
和と洋が織りなす美しい町並み。大小の島々と穏やかな内海。 生活に密着した実用性と簡素なたたずまいを「用の美」として称える精神性が息づく、クラフトマンシップと人々の丁寧な暮らし。
倉敷を訪れる人は、まちのいたるところでそうした「日常の美しさ」を感じ取ることができます。

倉敷市の歴史は今から400年前、瀬戸内海の大小の島々と海に囲まれた地を干拓し、塩分に強い綿花を植えたことから始まりました。
綿花栽培はその後、紡績業、織物業として発展し、繊維産業で富を得た企業家による日本初の私立西洋美術館や民藝館等の建設、美しい町並みの保全・活用などにより、伝統と近代性の融合する日本有数の文化都市が形成されました。

また、何百年にもわたり培われてきた繊維製品の高い生産技術を生かして、真田紐、足袋、帆布製品、学生服、デニム製品、い草製品と、時代とともに多彩な繊維製品を生み出す日本一の繊維産地としても発展を続けています。特に、近年世界的人気となったプレミアムジーンズの一大産地であり、日本におけるデニムの首都として海外からも多くの愛好家が訪れています。
世界に向けて
倉敷市は、倉敷美観地区や瀬戸内海国立公園などの豊富な歴史・文化や自然、水島臨海工業地帯をはじめとする先端産業や、繊維産業などの地場産業、各地域の特色ある農産品・水産物などの多種多様な産業・地域資源を有しています。今回の大臣会合を契機として、ぜひとも世界の方々に、日本の地方都市の豊富な個性や魅力を知っていただきたいと思います。

会場となる倉敷アイビースクエアの周辺一帯は、国の重要伝統的建造物群保存地区内に所在しており、江戸時代の様々な意匠が受け継がれている建造物を堪能できます。

また、東は京都・大阪、西はG7サミット開催地の広島から、いずれも新幹線で約1時間と近いのも倉敷の魅力。東京からでも約3時間半の距離です。それにソウル・上海・香港・台北(桃園)の国際定期便がある岡山桃太郎空港からはバスで約35分。日本各地・世界各地ともつながりやすい、倉敷です。

倉敷の食

  • ばらずし
    倉敷の郷土料理といえば「ばらずし」。天領であったこの地の商家が、祭りの日に近隣や知人を自宅に招き、最上級の素材を揃えて見栄いっぱいの寿司を振舞ったそうです。新鮮で彩り豊かな海の幸と旬の野菜を盛り合わせたばらずしは、各家・各地域にそれぞれの特色があります。
  • 果物
    温暖な気候と豊かな水を利用した果物の栽培も盛ん。上品な甘みと香り、鮮やかなエメラルドグリーンで「果物の女王」と呼ばれているマスカットは、船穂地区が加温マスカットの生産量日本一。マスカットだけを原料に造られる白ワインも人気です。
    果物王国・岡山を代表する桃も、玉島地区が県下有数の産地。袋をかけたまま育てられる岡山の桃は、白い果肉と上品な甘みが特徴。
    また、これらマスカットや白桃は、大原孫三郎が1914年に設立した大原奨農会農業研究所(現・岡山大学資源植物科学研究所)で開発され県内に広まったものです。
  • 海の幸
    四季それぞれの持ち味が楽しめるタコは、潮の流れの速い児島・下津井沖が高漁場。刺身、煮物、天ぷらなどいろいろな味が堪能できるほか、ユーモラスな姿の干しダコもおなじみ。
    また、潮流が混ざり合い三大河川から豊富な養分が流れ込むことで、うまい魚が集まると言われる岡山近海では、サワラやママカリも有名。サワラはばらずしに欠かせませんし、ママカリは隣の家にママ(飯)を借りにいくほど美味しいことに由来。
  • たけのこ
    真備地区のたけのこは、西日本最大の産地として知られています。極上のたけのこを育てるのに最も適した粘土質の赤土で、掘りたては特に甘い香りで、歯ざわりもやわらかく最高の旬の味です。

観光スポット

  • 倉敷美観地区
    江戸時代に幕府直轄地、いわゆる「天領」となった倉敷は、かねてより交通の要衝であり、高梁川の支流である倉敷川は運河として利用されていました。その河港には多くの商人が集まり、蔵を建て、この倉敷川畔はやがて高梁川流域の物資が集積する商業の中心として栄えました。この周辺一帯は、1979年に国から「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されており、情緒豊かな日本の伝統的な美しい町並みが続いています。白壁土蔵のなまこ壁に、軒を連ねる格子窓の町家、そして柳並木。江戸・明治時代に造られた伝統的な建物が並ぶさまは往時のにぎわいを感じさせます。
  • 大原美術館
    1930年に大原孫三郎が設立した日本で最初の私立西洋美術館です。ギリシャ神殿風の本館の中には、エル・グレコの「受胎告知」やクロード・モネの「睡蓮」をはじめとする世界画壇の巨匠の作品が数多く展示されています。本館に隣接して、分館、工芸館、東洋館などもあり、西洋絵画のみならず多岐に渡る収蔵品を鑑賞することができます。
  • くらしき川舟流し
    かつて物資を積んだ川舟の往来でにぎわった倉敷川では、その風情を味わえる観光川舟が運航されています。ゆったりと進む舟に腰を下ろして眺める白壁の町並みは、川舟流しならではの表情を見せてくれます。
  • 倉敷民藝館
    江戸時代後期の米倉を改装し、日本で2番目の民芸館として開館しました。世界各国の暮らしの中で使われる丈夫で美しい品々15,000点を所蔵しています。
  • 倉敷アイビースクエア
    江戸幕府の代官所跡に1889年に建設された倉敷紡績所の旧工場を、1973年に複合文化施設として改修し、翌年、開業しました。ツタのからまる赤いレンガが目をひく敷地内には、ホテルや陶芸が体験できる工房などがあります。また、中庭では、フランスのジヴェルニーにあるクロード・モネの日本庭園から株分けされた睡蓮が、春から夏にかけて可憐な花を咲かせます。
  • 水島コンビナート夜景
    瀬戸内海に臨む総面積約2,500haの敷地に約250の事業所が立地する水島コンビナートは、石油精製、石油化学、鉄鋼、自動車、食品などが集積する日本を代表するコンビナートとして発展を続けています。美しく光るコンビナートの夜景は、「夜景100選」にも選ばれています。
  • 鷲羽山
    瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地で、鷲が翼を広げて雄飛する姿に似ていることから「鷲羽山」と名付けられました。標高133mの山頂「鍾秀峰」からは、波静かな海上に点在する美しい島々と雄大な瀬戸大橋、そして対岸の四国までも見渡すことができます。瀬戸大橋は、1988年に開通した岡山県と香川県を結ぶ本州四国連絡橋の一つ。高架部を含めると世界最大級の橋梁群です。海峡部にかかる6種類の橋梁が連なる姿は圧巻で、「日本の20世紀遺産20選」に選定されています。また、瀬戸内海の多島美と瀬戸大橋を見下ろす鷲羽山の夜景は「日本夜景遺産」にも認定されています。
  • 児島ジーンズストリート
    「国産ジーンズ発祥の地」児島にあるレトロな雰囲気のストリートには、地元ジーンズメーカーのショップが連なり、個性あふれるジーンズなどのデニム製品を販売しています。
  • ジーンズミュージアム
    国内初のジーンズ資料館です。ジーンズの歴史や生産工程の紹介に始まり、年代物ジーンズや古い縫製用ミシンの展示など、ジーンズ好きにはたまらない施設です。オリジナルジーンズのオーダー(要予約)も受け付けてくれます。
  • 円通寺
    白華山(はっかさん)にある円通寺は、奈良時代に行基によって開基されたと伝えられる曹洞宗の古刹で、良寛など多数の高僧が 住山、修行した寺院として知られています。この寺を中心とする円通寺公園では四季折々の花々を楽しむことができ、白華山の山頂周辺からは港町・玉島を一望することができます。
  • 楯築遺跡たてつきいせき
    弥生時代後期に造営された日本最大級の墳丘墓で、主墳の頂上には5個の巨石が立てられています。発掘調査の結果、朱の敷き詰められた棺とそれを納めた木製の槨(かく)の痕跡が発見され、鉄剣と大量のガラス小玉、土製の勾玉なども出土しています。
  • 磯崎眠亀記念館いそざきみんききねんかん
    精巧に編んだ花むしろ「錦莞莚」(きんかんえん)を生み出し織物産業界で活躍した磯崎眠亀(いそざきみんき)を記念し、住宅兼作業場を改築して資料を展示しています。
  • 横溝正史疎開宅よこみぞせいしそかいたく
    小説家・横溝正史が70年以上前の疎開中に家族とともに暮らした家が、当時のたたずまいのまま保存されています。また、疎開宅から井原鉄道川辺宿(かわべじゅく)駅まで、小説にまつわる見どころがあちこちに点在する、名探偵金田一耕助ミステリー遊歩道が整備されています。
  • ふなおワイナリー
    小高い山の中ほどにあるワイナリーでは、マスカット栽培の歴史などの掲示のほか、甘口・中口・辛口などのふなおマスカットワインの試飲・購入、オリジナルのマスカットジャムを贅沢にトッピングしたソフトクリームが味わえます。また、ピオーネ100%ジュース等の販売もしています。